慢性期脳梗塞の治療内容

脳梗塞の発作から1カ月が過ぎたあたりを慢性期と言います。脳梗塞の急性期治療が過ぎると再発予防やリハビリの治療に入ります。

再発防止

脳梗塞は再発しやすい病気ですので、発症後数年で再発する場合もあります。画像検査、血液検査などを行って経過を観察していくことは重要です。

血管が血栓で詰まるのを防ぐために、血栓をできにくくする治療があります。
脳梗塞のうちアテローム血栓性脳梗塞やラクナ梗塞などに対しては、再発予防に抗血小板薬が使用されます。心原性脳梗塞に対しては、ワーファリンを使用し再発を防ぎます。

また、高血圧症・糖尿病・高脂血症・肥満などは生活習慣病を発生しやすく生活習慣病は、動脈硬化を招くため脳梗塞の再発のリスクを高くします。その中でも最大の危険因子は、高血圧です。高血圧は動脈硬化を促進させ血栓ができやすい状態です。塩分を控えて栄養バランスのよい食事をし高血圧を予防しましょう。他にも糖尿病や、不整脈なども脳梗塞の発症を高めてしまいますのでこれらの危険因子を改善させることが大切です。そのためには食事療法・運動療法などを取り入れ生活習慣を見直しましょう。

→脳梗塞の再発を防ぐには?

リハビリ

脳梗塞のリハビリは、病状をみながら脳梗塞発症直後~3週間までの「急性期」、病状が安定後から3~6ヶ月程度までの「回復期」、それ以降の「維持期」と進めていきます。

急性期のリハビリは病院で行われ、また回復期のリハビリはリハビリ病棟や専門施設等で、集中的に行われるのが一般です。

急性期のリハビリは、できるだけ早く行うことにより、病後の寝たきりなどによる廃用症候群の予防を目的とします。医療機関では脳梗塞の治療と並行して、この急性期に行われるリハビリを重要視しています。

回復期のリハビリは急性期の病棟とは違い、回復リハビリ病棟で行われます。日常生活で必要な身体機能(食事・歩行・排泄)の回復に力を入れ、さまざまな訓練が実施されます。

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