- こんな症状のあなたは
ラクナ梗塞の可能性があります -
- 片側の手足、顔面同時のマヒ
- 手足のしびれ、ケガの痛みが感じられない、熱い(冷たい)物に触れても感じにくくなる
- 体の片側の運動・感覚障害
- 言葉が出てこない、聞いても理解できない
- ろれつが回らない
- 片目が一時的に全く見えなくなる
- 突然意識を失う
ラクナ梗塞とは
ラクナ梗塞は脳の細い血管が動脈硬化をおこし、血管が詰り脳に障害がおきる病気です。
血管の詰まっている箇所が小さい「微小脳梗塞」の一種で、詰りの大きさが
「直径1.5cm未満」の物を特にラクナ梗塞と言います。
細い血管が詰まっているので突然大きい症状が現れることは少なく、脳梗塞の前兆である
手足のしびれなどの「一過性虚血発作」の症状が現れない「無症候性脳梗塞」のまま時間が
経ってしまったり、その逆で一過性虚血発作の症状が24時間以上、3週間以内も続く
「可逆性虚血性神経脱落」がおこる場合もみられます。
ラクナ梗塞の原因
高血圧によっておこる「動脈硬化」が原因と言われています。
高血圧になると血管内を高い圧力がかかった血液が流れることになり、血管の内側が傷つき壁が分厚くなることで、血液の流れが悪くなり、その先の細胞に血液が届かないため脳細胞がダメージを受けてしまい脳梗塞に至ります。
ラクナ梗塞の症状
ラクナ梗塞の症状は分かりにくく、「かくれ脳梗塞」とも言われます。
症状によって別名がついている場合もあります。
どんな症状があるか以下に挙げてみましたのでぜひチェックしてみてください。
ラクナ症候群
・片側の手足、顔面同時のマヒ、
・手足のしびれ、ケガの痛みが感じられない、熱い(冷たい)物に触れても感じにくくなる
などの症状が、体が活発に動いていない「睡眠中」や「起床時」に現れ、徐々に進行していきます。
多発性脳梗塞
・体の片側の運動・感覚障害
・言葉が出てこない、聞いても理解できない
・ろれつが回らない
・片目が一時的に全く見えなくなる
・突然意識を失う など
この症状は同時にいくつもの血管が詰まった際におきます。
パーキンソン病・認知症を引き起こす原因にもなりうるので注意してください。
また、ラクナ梗塞の中には以下のような「血管が詰まっていても、症状が出ない場合」もあります。
無症候性脳梗塞
血管が詰まっているのに、その部分が細いため、症状が出ない場合を表します。
この場合、定期健診等で脳の検査を受けないとラクナ梗塞を発見することはできません。
ラクナ梗塞の後遺症
「ラクナ梗塞特有の後遺症」というものは無く
脳梗塞は発症後、適切な処置をしても、脳が受けたダメージが大きいと
言語・運動など「損傷した部分が担当していた機能」を取り戻すことができず
以下に挙げたような後遺症が残ってしまいます。
リハビリなどである程度機能を回復することはできますが、杖や人の介助が必要になったり
以前と同じ生活を送ることは難しい場合が多いのが現状です。
以下に挙げたものはラクナ梗塞発症後に起こりうる後遺症です。
神経障害
片麻痺・半身麻痺(半身不随)
・体の左右どちらかが麻痺して「全く」もしくは「少ししか」動かない
高次脳機能障害
記憶障害
・過去のことが思い出せない
・新しいことが覚えられない
・直前にあった出来事をすぐ忘れる
・同じことを何度も繰り返して話す
感情(気分)障害
夜間譫妄(やかんせんもう)
・夜になると幻覚や幻聴に襲われ、暴れたり大声を出したりする
ここで上げている物は脳梗塞の後遺症のほんの一例です。
脳梗塞の後遺症については以下にて詳しく紹介していますのでぜひご覧ください。
ラクナ梗塞の死亡率
ラクナ梗塞で死亡する患者はほとんどおらず、約90%は発病後退院できています。
脳梗塞は時間との勝負です。
対応が早ければ早いほど対応が死亡率は低くなり、後遺症も軽くなります。
ラクナ梗塞での死亡はあまり見られませんが、「まさか自分が」という事態にならないように、
普段から体調を良く観察し、少しでも脳梗塞の前兆が現れたらすぐに医師の診断を受けて下さい。